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没年日本史人物事典
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ペーパーバック : 191 ページ作者 : 平凡社 （編）
出版社 : 平凡社
コレクション : エッセイ・自伝・ノンフィクションの通販
ISBN-10 : 4-582-12421-6
フォーマット : 紙の本
平均的な顧客フィードバック : 未評価 5つ星のうち（1人の読者)
ファイル名 : 没年日本史人物事典.pdf (サーバー速度28.75 Mbps)
ファイルサイズ : 23.84 MB
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没年日本史人物事典を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
板垣退助は夏目漱石没後三年、一九一九年まで生きていた。歴史の意外性に驚く事典 ** なくなった順番に、歴史上の人物が登場してくるのが、この『没年日本史人物事典』である。総勢三千五百名、肖像画、肖像写真は五百点をこえて掲載されている。では一番最初に登場する人物はだれか。謎と夢を感じさせる卑弥呼である。しかし、「魏志倭人伝」に名前が出てくるだけで生没年は不明、もちろん肖像画はない。人格すら感じさせるリアリティをもって、私達にせまってくる肖像画は、鎌倉時代の源頼朝まで待たなくてはならない。そしてこういう事典だからこそ、発見できる意外な事実というものがある。一六九三年に、井原西鶴がなくなり、その七年後の一七〇〇年に水戸の黄門様がなくなっている。「大日本史」と「好色一代女」は、ほぼ同時代なのである。黄門様は、「好色一代女」をこっそり読んでいたのだろうか、部下のさむらいが本を買いに江戸に走った、なんてことを想像するのも楽しい。幕末、明治にどんどん進んでいくと、肖像写真がぐっとふえ、歴史上の人物に感情移入がしやすくなってくる。近藤勇は見るからに恐しい顔付きだが、土方歳三は今でもモテそうないい男である。日本のお札から姿を消して久しい板垣退助と、久しぶりの再会。ひげがすばらしいけれど、この人は夏目漱石より三年も長生きしている。維新の功労者は、「板垣死すとも自由は死せず」なんて言いながら、八十二才の長寿を全うしたのだった。著名な文学者は、芥川龍之介、太宰治をはじめとして短い人生を送っている人が多い。しかし、彼等の文学作品が、今でも人々に読みつがれていることを考えると、人生は短し、芸術は長し、といったところだろうか。この人物事典、パラパラとめくっているだけで、想像力が刺激される。あなたもこれを機会に、歴史小説を書いてみる、なんていうのはどうだろうか。（bk1ブックナビゲーター：牛尾篤／画家・イラストレーター2002.06.07）
